古い街並みと独特の景観が魅力の奈良
関西方面のツーリングと言えば兵庫や京都が有名ですが、奈良県にもたくさんの魅力があります。
奈良県は大阪府の東、京都の南にある内陸県です。
日本書紀にも記録がある伝説の地であり、市内には古墳や寺院など数多くの歴史的建造物があります。
奈良ツーリングの定番ルートとしてまず挙げられるのが「やまなみロード」です。
「やまなみロード」は正式名称を「奥宇陀広域農道」といい、奈良県の中央付近をまっすぐに縦断しています。
地図上では宝生寺から名阪国道をつなぐ形をしており、最北端は京都との県境にまで伸びています。
もともとが農道ということもあって信号が少なく、混雑状況もそこそこであることから、初心者でも安心して走れる道路と言えるでしょう。
道全体が山の中を縫うようにして敷かれており、まっすぐな道路の両脇からはせり出すように緑の木々が見られます。
紅葉の時期には真っ赤になった木々の様子が山肌に見えるので、とにかく快適に走りたいという関西方面のドライバーにおすすめです。
終点の「宝生寺」は全国に同名のお寺がありますが、奈良県では「女人高野 宝生寺」という名称で呼ばれています。
これは高野山は女人禁制で、参拝であっても女性が立ち入ることが禁止されていたことから、女性でも境内に入ることができるお寺として設置されたことが由来です。
現在でも女性の参拝客が非常に多く、縁結びに効果があるということもあってか、お寺の周辺では遊び心のあるオブジェクトを見かけることができます。
新日本三大夜景の一つ「奈良奥山ドライブウェイ」
奈良県といえば千本桜で有名な吉野町があります。
吉野の里は古くから歌にも詠まれてきた有名な景観であり、緩やかな丘陵と多くの神社が独特の景観を作り出している土地です。
そんな吉野町から北上したところにあるのが「奈良奥山ドライブウェイ」で、奈良公園内を縦に横切るような形で山中を走行します。
奈良奥山ドライブウェイでは東大寺の前からスタートをし、若草山から鬼子母尊神を迂回して春日山石窟仏をまわって県道80号線へと抜けます。
このドライブウェイは全長12キロメートルの有料道路で、世界遺産にも指定されている春日山原始林の中を走行していくものです。
若草山から奈良市街を見下ろす景色は新日本三大夜景の一つとして選定されており、春先には幻想的な後傾が眼前に広がります。
コースはまっすぐ抜けなくとも、途中から折り返したり自由に往復することができるので、ドライブのルートを考えながら好きなように移動をするとよいでしょう。
山中を走行しますが積雪量は少ないので年中無休となっており、料金も三コースから選べるようになっています。