顔面に風を受けることによる乾燥の厳しさ
バイクの醍醐味は風を切って走る爽快感ですが、その風のためにお肌の調子が悪くなってしまうということもあります。
ただでさえ秋口から冬にかけては顔の乾燥が気になるところです。
そこに加えてバイク乗車中の強風があると、かなり気になるレベルで乾燥を感じることになってしまいます。
まずなぜ冬場に肌質が乾燥しやすくなるかということから簡単に説明をすると、これは寒さにより空気中の湿度が低下してしまうことが原因です。
人の肌の内部にはたくさんの水分が含まれていますが、そのままの状態ではすぐに蒸発をしてしまうことから、肌の表面には皮脂がバリアのようについています。
ですが湿度が低くなりがちな季節では、皮脂のバリアでは完全に蒸発を防ぎ切ることができず、肌に直接外気の刺激を受けるようになってしまうのです。
バイクに乗っている時には顔面に強い風を受けますが、これがますます水分の蒸発を加速させてしまうので、冬場にちょっとツーリングに行っただけですぐに肌がガサガサなんていうことにもなりかねません。
冬場のツーリングでは、とにかく「保湿」と「カバー」の両方をしっかり行うことが大切です。
顔の乾燥はそのまま肌のハリを損なわせることになるので、一気に老け顔になってしまう危険もあります。
最強の保湿剤はワセリン
そこで保湿についてですが、数多く販売されている保湿液では間に合わないということがよくあります。
通常の保湿液はあくまでも日常生活に向けて作られているので、過酷なライダーの乗車中環境ではやや足りないというのが正直な感想です。
最強の保湿液としておすすめなのが「ワセリン」です。
ワセリンは、簡単に言うと石油から抽出した炭化水素類の混合物を脱色・精製して作られています。
ごく平たく言えばただの「オイル」ということです。
具体的な成分はパラフィン(イソパラフィン)、脂環式炭化水素(シクロパラフィン、ナフテン)といったものを含んでいます。
ワセリンはドラッグストアや薬局などで簡単に手に入りますし、高級な保湿剤と比べると激安と言ってもよい価格です。
高級な保湿剤はナノ素材など肌への浸透力を意識して作られていますが、ワセリンの場合はあくまでも肌表面の皮脂の代わりに使用するという目的なので価格に差がついています。
ワセリンは医薬品としても数多くの場面で使用されており、有用成分も少ない代わりに害もないという点が特長です。
冬場に指先やかかとのひび割れがよく起こり、かつ肌の弱い人にとってもワセリンは定番の強い味方になっています。
クリーム感覚で肌につけておくことで強い保湿作用があるので、ぜひ冬前に購入してみてください。